私たちは昨年11月、パリの装飾美術館で“日仏人間国宝によるシンポジウム”を“ジャポニスム2018”の公式イベントとして開催いたしました。日本からは蒔絵の人間国宝・室瀬和美先生に、そしてフランス側からは紋章彫刻のメートルダール(Maître d’Art)・Gérard Desquand氏にご参加戴きました。このメートルダールという称号はフランス政府が日本の人間国宝制度にならって創設した制度であり、フランス文部省のホームページにも「日本の例に習った」との記載があります。このシンポジウムを通して私たちはDesquand氏の紹介でメートルダール協会のBenoît会長、Guillet-Lubrano名誉会長、その他多くのメートルダールの方々と親しいお付き合いを始めることができました。そしてパリを離れる前に先方から2019年はメートルダール制度設立の25周年にあたり、記念行事を12月に行うので是非日本から貴団体にも参加戴きたいとのお声掛けを頂戴したのでした。
これを受けて今年の5月に北原事務局長の訪仏時に行事の全体像が以下の通り判明しました;
- 25周年記念事業の開催期間は12月12日(木)から15日(日)までの四日間であること
- 初日のオープニングセレモニーには仏文部大臣以下、工芸関係者の賓客による祝辞が述べられること
- 二日目にはゲスト国であるドイツのマイセンやフランスのセーブルのメートルダールを中心としたシンポジウムが開催されること
- 期間中は工芸のワークショップ、展示会、コンサートなどが行われること
そして私たちには以下の参加打診がありました;
- 初日のオープニングセレモニーにおける近藤代表理事の祝辞
- 同日、弊社の活動紹介のConference開催
- 二日目のシンポジウムへの日本の人間国宝の参加
- 同作品の展示
現在これらの準備作業に専念していますが、日本の人間国宝のシンポジウム参加に関しては京都友禅の人間国宝、森口邦彦先生のご参加につき、ご快諾を得ることができました。大変名誉なことと感謝しております。特に7月に大阪で開催されたG20サミットの際にはフランスのマクロン大統領が森口先生の工房を訪問されたことでもあり、フランス側も大変喜んでいます。
9月には再度北原事務局長が訪仏し、参加企画の詳細を詰めてきます。